地域に生える薬用植物について学ぶワークショップを開催しました


こんにちは。Roselle Stones Khmer代表の西口みちえです。

8月に、シェムリアップのバイヨン中学校で、カンボジア伝統医療師の Chin Vanny さんを招いて地域に自生する薬草について学ぶワークショップを開催しました。これは、学校ハーブ園プロジェクトの目的のひとつである、伝統文化について学ぶ機会を作るための活動です。Vannyさんはカンボジアで最も聖なる山として崇められるクーレン山に工房を持ち、伝統的な手法で山の薬草を採取したり、養蜂を行っているカンボジア伝統医療師です。

伝統医療師のVannyさん

ワークショップを企画し始めた当初は、バイヨン中学校の先生方数人に来て頂いてこじんまりとやろうと思っていたんですが、いろんなご縁が重なり、 Education Support Center “Kizuna” を通じてコッコン州やプレアビヒアなどの校長先生約15人に加え、 JST – アンコール人材養成支援機構 の代表チアさんとインターンの方々、 日本、香港、台湾などからのオブザーバーを含め総勢50名近くが参加する大ワークショップになりました。

バイヨン中学校の先生から、ハーブ園の説明を受ける外部からの参加者たち

ワークショップの中では、Vannyさんから事前に頂いたリストに載っている植物を、バイヨン中学校の校庭と、中学校が所在するアンコールクラウ村から集めてきました。植物の名前は知っていて、どこに生えているかも分かっていても、それが伝統医療で使われる薬草だとは知らなかったケースが多かったです。どんな薬効があるのか、伝統医療ではどんなふうに使っているのかなどをVannyさんが一つずつ丁寧に説明。参加者は先生たちも生徒もとても熱心に聞き入っていました。最後の質疑応答では質問が次から次へと出てきてびっくりです。伝統医療薬に対する興味が皆すごいです。

バイヨン中学校の学校ハーブ園プロジェクトは、これまで機会があるごとに成功事例として各地で紹介させてもらってきました。そうやって紹介してきたバイヨン中学校と、各州の学校が今回のワークショップで繋がって、これからますます大きな輪になっていく予感がします。

今回紹介された薬用植物の多くが、バイヨン中学校の敷地内にすでに生えているものでした。これらの植物にプレートを付けて、薬効や利用方法をクメール語で掲載します。生徒たちや村からの来訪者などが、カンボジア伝統薬草医療について知るきっかけになればと思います。

※学校ハーブ園プロジェクトは、Roselle Stones Khmer社が進める社会貢献事業です。

目的

1. 学校の美化緑化

2. 伝統文化の継承(カンボジア伝統薬草医療)

3. 補助的な学校運営費の創出

 

 

ひとつずつ、丁寧に手作業で